第81回日本音楽コンクール〜一進一退自分との闘いの中で [ピアノ]
東京のトッパンホールで9月1日から始まった
第81回日本音楽コンクールピアノ部門第1次予選が4日間に亘って開催され
191名の参加者の中45名が通過
ベートーヴェンソナタ テンペスト1楽章を演奏した愛弟子マルチは
美しい多彩な音色と細やかな表現力を発揮し2次予選6〜8日に進みました
2次予選プログラムは17〜20分で纏めます
2日目 朝第1グループで演奏したマルチ
♪バッハ 平均律1巻22番
多声部の動きを美しく描き出し立体的で大変素晴らしい演奏
♪ショパン エチュード op.10−2
所々テンポや粒だちが鈍くなったのが残念
♪ラヴェル 水の精
水の精の物語を余すところなく表現
わずかにテンポが速くなったのが惜しい
♪ラフマニノフ 音の絵op.39-6
フランスものラヴェルのピアニズムとは違う
ロシア音楽へと移り変わる作風や音色の変化も出て
「赤ずきんちゃんと狼」というタイトル通り
忍び寄る狼と逃げ惑う赤ずきんちゃんの様子が表現されていました
ただ2次予選ではすべての楽曲で減点のない
パーフェクトの演奏を果たせなければ3次予選9名には残れないので
一昨日の結果発表では惜しくも選出されませんでした
昨年のチャレンジでは2次予選がパーフェクトの素晴らしい演奏で通過
3次予選モーツァルトでミスタッチが悔やまれましたが
この度は2次予選曲がすべて新曲であと一息届きませんでした・・・
すべてをパーフェクトにするため
これまでに仕上げて手慣れたレパートリーをプログラミングしていくべきか
若いのだから自分の音楽を広げることを最優先に
新しい曲で積極的にチャレンジするべきか
指導者としては悩ましいところですが
マルチの演奏を聴きながら
確実に一段一段音楽が深く大きくなっていることを喜びに感じたと同時に
今は一進一退を繰り返しているようでも その成長の過程の中で
すべてが実り 花開くときが必ず来ることを信じて
一意専心 寂然不動の精神で
人の心に語りかけるピアニズムを磨いてほしいと心から願いました
弾き終えてうまくコントロールできなかったマルチは放心状態
珍しく食欲もないようでしたが
美味しいイタリアン レスト・レストでランチ
アールグレーのブリュレをいただきました
長期間緊張と集中の張りつめた状態で 自分と闘ってきたのだから
そんな時もあっていい・・頑張った夏もやっと終わるね・・と思いながら
しょんぼりマルチを にっこり見つめていました^^♬
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